フォーレの「ピアノとオーケストラのための幻想曲」を調べる(12)
2020-06-21


今回は練習記号11、227小節から調べる。
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11 ではオーケストラのほぼ全楽器が鳴ってテーマCを響かせる。そのあと、4小節単位でテーマDの再現、テーマCの再現、テーマDの再現とめまぐるしく変わった後で、243小節から第2部冒頭が再現する。このとき、第2部と同様ピアノは単旋律なのだが、コルトーは243小節から258小節までオクターブ下も弾くことでピアノの旋律を補強することを提案している(赤印)。
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しかし、この提案はフォーレが採用しなかったということである。その理由についてはフォーレは書簡で明らかにしているが、調べるのが面倒なので、ここでは割愛する。ともあれ、付点リズムの推進に一部でティンパニも加わり、いやがおうにも興奮が高まる。そしてCのテーマが調を変えて繰り返されたあとで、ピアノによるBのテーマがト長調で回帰する。さらにオーケストラのトゥッティによるCのテーマとピアノによるBのテーマの再現がオーケストレーションを変えながら続いていく。
[ピアノ]
[協奏曲]
[管弦楽]
[フォーレ]

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